報道とメンタルヘルス

先日、衝撃的な出来事がありました。

いかなる理由でも暴力がまかり通るような事が
あってはいけませんし、穏やかな世の中になる
事を願っています。
悲惨な事故、事件、災害等は社会的な関心が
高く、報道は「集中豪雨」的です。テレビを
つければ、どの局、番組も特番を組んで、
衝撃的な映像を繰り返し流します。
このブログでも何度か取り上げていますが、
悲惨な出来事に関する情報を見聞きし、
触れれば触れるほど、ストレスは強まります。
感受性の強い人、過去に辛い思いをした人は
悲惨な内容の報道を見聞きする事で、気持ちが
不安定になり、不調になる事があります。
興味・関心、落ち着かない気持ちから、
情報収集をする事は自然な事ですが、
テレビやインターネットの映像を「ながら見」
をする事は控えるようにしましょう。
ふいに衝撃的な映像に触れる事は、心への
ダメージが大きいです。最近は「この後の
映像にご注意ください」と警告が入る事も
ありますね。
一方、生中継の場合、映像の編集や注意喚起
が入らないため、衝撃的な映像に触れて
しまうリスクがあります。
子どもは大人よりも状況の理解ができない分、
安全や安心への不安を強めやすいです。
子どもは「小さい大人」ではありません。
子どもが不用意に衝撃的な報道にさらされる
事がないよう、年齢、発達に応じて、周りの大人が情報の扱いに配慮をする事が大切です。
子どもには何も伝えない、隠すのではなく、
理解できて、受け止められる範囲で説明します。
また、心配しなくて良い事、不安になったり、
落ち着かない時は、大人に言うよう伝えます。
過度に心配する必要はありませんが、子どもの
様子を見て、落ち着かないようであれば、
言葉かけや関わりで安心できるよう努めます。
衝撃的な出来事の後、落ち着かなくなったり、
不調になったりするのは、誰でも起こる事で、
異常な事ではありません。
心は傷付きやすいものですが、回復する力を
もっています。動揺や傷付きはあっても、
元に戻ろうとする力があります。
ひとつの目安ですが、2週間経っても状態が
変わらず、症状(睡眠、食事、感情的な問題等)
がおさまらない場合、受診をご検討ください。
最近は、報道とメンタルヘルスの問題について
取り上げられるようになり、注意勧告もされる
ようになりました。
報道のあり方も少しずつ変化していると思い
たいですが、自分の心身の健康やバランスを
守るために、できる事から始めましょう。

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