コーヒーを語る⑤ ピーベリー

平豆  ピーベリー豆

皆様 秋の夜長というより、寒いのでむしろ早く眠くなる昨今、体の調子はいかがでしょうか。

さて、一部のマニアックな方々に好評の、院長のウスい知識をひけらかすコーヒーブログ第5回は、ピーベリーについて語らせていただこうと思います。美味しいんですよ。

ピーベリー、さて産地はどこでしょうか、と聞かれて「世界中です」と、こう答えられたら貴方はきっとコーヒー「通」ぶれる。ピーベリーとは産地ではありません。コーヒーの実は、一つの果実(コーヒーチェリー)の中に種(コーヒービーン)が2つ入っているのが普通で、これが一般的なコーヒー豆、平豆です。上の写真の左側ですね。ところが、ごく稀に、果実の中に種が1つしか含まれない特別種がコーヒーの実全体の5%程度混じっているのです。これがピーベリー、丸豆です。写真の右側ですね。どうです、もう香りが違うでしょ?

ピーベリーは美味しい。これはコーヒー愛好家の間では常識ですが、なぜ美味しいのでしょうか。本来2つに分散される栄養素が1つに凝縮されるから?生まれ持った性質で美味しいのなら私が話すことはそれ以上ありません。生まれ持った性質はもちろん影響を持ちますが、私はピーベリーが美味しい理由は他にあると思います。

ピーベリーを美味しくするのは人間の行う焙煎技術なのです。平豆はどうしても焙煎の熱が不均一になり味にムラが出ます。コロンとしたピーベリーは熱の通りが均一に近く、澄んだ味に仕上がります。どうです、美味しそうでしょ?

と、ここまで書きましたが、ピーベリーの味を最も大事な要素、それは、「この豆は稀少で、もっともらしい説明があるから美味しいに違いない」という飲む人の思い込みです。なんて言うと愛好家の皆様に怒られそうですが、これって大事な要素だと思うのです。

「我々はこういう栄養を含んでいる、だから美味しいのだ、飲め!」と強要するのではなく、「あの豆、美味しいらしいよ」と自然とうわさが流れ評判になる。医院に照らし合わせてみれば、国に定められた薬を処方して、国に定められた範囲で治療を行うクリニックはどこも大差はありません。開業して半年間の我々は、時間をかけてようやく平豆になったところでしょうか。まだ形はいびつで力の入り具合も不均一、出せる味も半人前で患者の皆様にはご迷惑をおかけしております。これからまた時間をかけて円熟したピーベリーを目指し、静岡心身医療におけるプレミアムを目指します。

来週の新規の方の予約が厳しいとか待ち時間が長くなってしまっているだとか、お詫びしなければならないことはたくさんありますが、それよりも、

半年無事にクリニックを続けてこられたことを、皆様に感謝いたします。
ありがとうございます。

櫻珈琲静岡市葵区役所前に時々出店している清水区の櫻珈琲さま、年に数回しか会えないのですが、仕事の合間にこの青いテントを見つけるとつい立ち寄ってしまいます。ここの焙煎はふわりと仕上げた優しい味なので、とても飲みやすくクリニックでも好評です。ここの焙煎どうやっているんだろう、と考えながらブラジルのショコラを淹れ、今日のブログを約1か月ぶりに書きました。また伺います。

また、別の方にですが、直接お礼を返信するのはとても照れるのでここに書かせてください。

Googleで★5をつけていただいた方、「病院なび」に★5をつけて超!高評価をつけていただいた方、ありがとうございました!私、一人でクラッカーを鳴らすほど感動しました。評価に負けぬようこれからも研鑽いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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